①日立工機(Hitachi Koki)の歴史
「日立工機株式会社(Hitachi Koki Co., Ltd.)」は、電動ドライバーやグラインダー、遠心機、真空ポンプなどを製造販売する電動工具の株式会社。本社は東京都港区に、茨城県ひたちなか市に佐和工場があります。
日立工機は、1948年(昭和23年)に、採炭機器・電動工具を製造するメーカーとして創業し、その後は理化学機器(現ライフサイエンス機器)の事業に進出します。1950~1960年代にかけては、ディスクグラインダ・空気工具・建築用木工機械の製造を開始。1978年(昭和53年)ドイツに初の海外現地法人、1979年(昭和54年)には、シンガポールに海外製造現地法人を設立します。
以降、70年代~現在まで、アメリカ・イギリス・オランダ・ベルギー・マレーシア・スペイン・オーストラリア・ロシア・台湾などへ積極的に海外現地法人を設立。
1980年代には、業界初の卓上丸のこ・コードレスインパクトレンチなどを製品化し、ライフサイエンス機器・遠心機・真空ポンプのメーカーとして発展。
2016年(平成27年)にドイツの電動工具メーカーmetabo社を買収後、2017年(平成28年)には日立から米投資会社コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の傘下に入りました。
②日立工機(Hitachi Koki)の豆知識
プロ用の工具や遠心機などのライフサイエンス機器、食品機械・園芸工具・鉄工や木工に関するDIY工具など、幅広い製品を製造販売する日立工機。
コードレスインパクトドライバやドライバドリル、インパクトレンチなどのプロ用電動工具に用いられているブラシレスモーターは、日立工機が開発した独自の技術です。ブラシレスモーターを搭載することで、製品の小型・軽量化、電圧降下時でも安定した機能の発揮を実現するだけではなく、カーボンブラシの交換が不要になるなどメンテナンス性を高めることにも成功しています。
には、モーターをアルミダイカストボディとプラスチック内筒式の二重絶縁構造にすることで、モーターと本体の耐久性の向上を実現したほか、作業時の振動を軽減させるコイルスプリング式動吸振器などの開発に成功しています。
移動しながら行う、木の伐採や芝刈り、草刈り・植木の剪定などの作業時に使用可能なUSB搭載のリュック型「背負式電源」は、2013年度グッドデザイン賞を受賞しました。
|